どうなる?2022年のバンクーバー420!?

1995年にバンクーバーのヘイスティングストリートにあるビクトリアスクウェアから始まり毎年行われてきた「420 バンクーバー」というカンナビスマーチ。

世界各国から毎年約10万人を集める世界最大のカンナビスイベントも、コロナの影響により2020年からは行われていませんが、いつもこの季節になると復活を待ち望む声が多く聞こえてきます。

しかし今年もまだパンデミックが完全に収束しているとは言えず、今月の3月上旬には主催者からホームページ上で今年の中止が発表されました。

元々はダウンタウンのアートギャラリーで行われて来たこのイベントも、近年では主催グループによりサンセットビーチに会場が移されました。

コロナパンデミックの影響で理想通りのイベントを開催する事ができないというのが今年もキャンセルとなった理由ですが、4月20日の直前というここにきて非常に興味深いニュースが飛び込んできました。

元々のDana LarsenやJodie Emeryなどがいる420Vancouver主催者ではなく、全く別の人物が元々420Vancouverの会場であったアートギャラリー前で420イベントを行うと発表したのです。

このイベントの主催に名乗りを上げているのがCannabis Substitution Programの創業者であるNeil Magnusonという人物で、「パンデミック以前の素晴らしい420バンクーバーをまた復活させる為、また世界が羨むカナダの現在のカンナビス在り方だが、実はカンナビス法やカンナビスマーケット共にまだまだ改良する必要があるという事を知らせる為にイベントを復活させる必要がある。」と述べています。

Cannabis Substitution Programは高THC配合のエディブルや大麻製品をを配布し、北米のオピオイドクライシスに苦しむ人たちをサポートしている団体です。

Neilの言葉はさらに続く。

「2018年、カナダが嗜好目的で大麻を合法化した事により私たちの行動はより一層必要なものとなりました。嗜好大麻の合法化の影響により、エディブルを作るためのオイルなどの入手がとても高価なものになってしまい、本当に必要としている病気の人たちにとっては効果のある大麻製品は逆に手に入れにくくなってしまいました。また嗜好目的での利用に関するリスクに注視する事は良い事ですが、医療目的で大麻製品を使う必要がある人の事が考慮されず、高THCエディブルは法律により販売できなくなっていますが、これらは様々な薬物のアディクションから抜け出す為に非常に有用なものです。」

「カナダ政府は裕福な人たちが大麻ビジネスに参入し利益を上げるためのシステムはうまく作りましたが、見方を変えれば裕福な人々は政府から「合法」という武器をもらい、今までブラックマーケットの中で病人をサポートしててきた人々から利益を奪っている状況です。現在のカナダの大麻取締法は大麻を必要としている病人やユーザーの声を元に作られるべきですが、残念ながら現実はそうではなく、大手カンナビス企業の株主の声が反映されています。」


420バンクーバーはあくまで法律改正求める為のマーチなので、市や政府からの補助金は受け取りたくないとしていた今までの主催者側の気持ちはとてもよく理解できます。

その点についても今回の主催者がどんな動きをするのかにも注目が集まっています。

とにかく今までとは違った形で展開する可能性が出て来た420バンクーバー。

可能な方はアートギャラリー前にフラっと遊びに行っても楽しいのではないかと思います。

参考サイト: Vancouver Sun