カナダでも大麻レストラン? 進むカナダの大麻ビジネスと規制緩和

カナダで嗜好目的での大麻の使用が合法化されて2年以上が経過し、当初より商品の供給や品質も安定してきました。

また法律面においても改善が必要な部分が徐々に明らかになってきており、政府機関もこれから更に成長していく市場に合わせ、規制の見直しを頻繁に行っています。

その中でもカナダに住む人が心待ちにしていたのが大麻を提供する外食産業への規制緩和なのですが、それに関して少しづつ動き出してきているようです。

現在のカナダ

世界的に有名なカナダ・バンクバーにあるアムステルダムカフェは、大麻好きであれば一度は訪れてみたい場所の1つだと思います。

実際にオランダ・アムステルダムにある大麻コーヒーショップであれば、店頭で大麻を購入し使用する事が出来ますが、実はカナダのアムステルダムカフェでは基本的に店内で大麻の販売は行われていません。

そのため利用者は自分で用意した大麻を持ち込み、店内でボングやリグをレンタルし使用するというシステムになっています。

一度も行ったことがない人はここで大麻料理が食べられて、大麻を購入できると思うでしょう。

しかし実際にはカナダの法律では外食産業での大麻の提供、ディスペンサリー以外での大麻の販売は禁止されているのです。

アムステルダムカフェの近辺には大麻を販売している所が幾つかあるので、入手するのに特に問題はないのですが、それでもカナダの多くの利用者はオランダやロサンゼルスの様な営業形態が許可される事を期待しているのです。

そんなユーザーの声を聞きつけたのか、昨年よりカナダ最大の都市トロントがあるオンタリオ州やブリテッシュ・コロンビア州では、その事に関する話し合いが規制緩和を求める企業側と安全性を確認する政府、医療機関、専門家たちの間で行われてきました。

オンタリオ州の方針

大麻外食産業への規制緩和に当たって、主な焦点となっているのは以下の2点です。

  • カフェやレストランなどの店内で大麻の販売を許可するべきか
  • 野外でのイベントで大麻の販売を許可するべきか

しかしビジネスを運営する企業側と保険当局の意見は分かれており、大麻の影響下での運転や若者の健康被害を心配する声などが上がっていることから現在オンタリオ州はこのプランを一時保留にしています。

ブリティッシュ・コロンビア州の方針

ブリテッシュ・コロンビア州は昔から大麻の有名な産地で、その影響から多くのグロワーがそこに住んでいます。

現在のカナダの法律でグロワー(カルチベーション会社)はユーザーへの販売はもちろん、ディスペンサリーなどへ直接卸す事も禁止されています。

カルチベーション会社によって栽培された大麻は、プロセッシング会社に送られ、バッズのままパッケージングされたりエディブルやオイルの材料として使われ商品となり、プロセッシング会社がディスペンサリーや州に卸売を行います。

このシステムにより多くのグロワーがビジネスチャンスを失っており、またそのせいでブリテッシュ・コロンビア州も多くの税収を見過ごしているという状況になっていました。

そこでブリテッシュ・コロンビア州は現在ファームゲート法案というものを審議しており、早ければ来年の2022年には施工される事になっています。

この法案はワイナリーの様な運営形態を大麻ファームでも許可しようというもので、ユーザーが大麻ファームに直接足を運び、生きた大麻を直接自分の目で見て購入するというものです。

まとめ

カナダで嗜好大麻の使用が合法化されて2年半以上が経過しましたが、このようにマーケットに対する規制は今でも少しづつ緩和されていっており、その姿を変えていっています。

皆さんは覚えていますか?

カナダで2018年に大麻が合法化されたときにはエディブルもオイルもまだ規制対象で販売されていませんでした。

今回ご紹介した様な大麻に関する規制緩和が進めば、カナダに大麻目的でやってくる人もますます増え、カナダのメイン産業の1つである観光産業にも良い材料となるでしょう。

今はコロナパンデミックの影響でカナダへの入国はなかなか難しいですが、パンデミック後の旅行に備えてこれらの情報をチェックしてみても面白いと思います。

参考サイト:
CBC/Radio-Canada,
https://www.vancouverislandfreedaily.com/business/farm-gate-cannabis-sales-allow-customers-to-buy-pot-straight-from-the-farm/