ニューヨークでCBDが禁止へ?

アメリカのフリーペーパーmetro紙が先日、ニューヨークがCBDを含む食品及び飲料の販売禁止に踏み切ったとのニュースを報じた。

2017年ごろからジワジワと人気が上がり始め、昨年2018年から日本を含め世界中で大ヒットしているCBD。

今回のこのニューヨークの動きの内容をより詳しく掘り下げ考えてみたい。

なぜニューヨークはCBD禁止に踏みきった?

引用 : NYC Department of Health and Mental Hygiene’s Twitter account

metro紙の記事によると今回の規制は7月1日から有効だが、法的罰則は10月1日から課されることになるとの事。

ではなぜ今まで売られていたCBD製品が突如ニューヨークで販売禁止になったのだろう?

その原因はFDAである。

FDAが食品や飲料水にCBDを添加して販売することは法律に違反しているという見解を示したのだ。

それにともないニューヨーク市はCBDを含む1部製品の販売の禁止に踏み切ったのだ。

禁止された製品

さらに先月6月16日にはCBDを含むカンナビノイドが添加された食品へのFDAの公式見解も What You Need To Know という形で発表している。

現在はまだCBDの効果やリスクが十分に分かっていないので、調味料や添加物のように扱われるべきではないという見解だ。

また実際に商品を検査してみると、表示されている様なカンナビノイドが含まれていない物、重金属や化学物質が検出される物など多数見つかったという事だ。

そこで今回FDAは飲食店で料理などにCBDを含むカナビノイドを添加する事、CBDを含む全ての飲食品の販売は違法であるという見解を示したのである。

カナダとの違い

では何故カナダでは同じような問題が起こっていないのだろう?

実はカナダでは昨年2018年に嗜好大麻が合法化されて以降、政府が大金を投入して大麻の品質管理に取り組んでいるのだ。

カナダの大麻農家が栽培した大麻は、加工されるかパッケージングされる前に保健省の厳しい基準をクリアーしなければいけないのだ。

その検査項目は重金属、残留化学物質はもちろんカンナビノイドの含有量も基準通りでなければならない。

またアメリカでは個人が作りパッケージングしたDIY製品のような商品も売られており、そのような商品の中には最終検査を受けずに店頭に並んでいる物も未だ多くそれも今回の原因の1つだろう。

ここで1つ付け加えておきたい事は、カナダでそれらの検査をクリアーするという事は健康被害のリスクの回避する為あって、嗜好大麻としての厳しい基準をクリアーしているのかと言うとそうではない。

嗜好大麻となると味や香りも評価の対象になってくると思うが、カナダ保健省は検査項目はあくまで安全に関する事だけである。

これからの展開?日本はどうする?

今回のこのFDAの動きは今後の大麻市場にどういう結果をもたらすのだろう?

また日本のCBDマーケットへの影響はあるのだろうか?

アメリカでそのような製品が出回っているという事は、それを輸入している日本でもすでに同じことが起こっているのは想像に難くない。

また現在日本では同じように海外から輸入されたCBDがさらに国内加工された商品として出回っているものも多い。

そしてその様な加工も無菌室などのクリーンルームで行われているのかは疑問がだ。

大麻の良さの1つにDIYとしての取り扱いやすさが挙げられるであろう。

しかし実際には多くの人々が医療目的で店頭でCBD製品購入しているのが現状なのだ。

そこで曖昧なルールのまま月日が流れていけば、いつか健康被害が起こってもおかしくなかったんじゃないだろうか?

FDAはさらなるリサーチの後のアップデートも示唆しているので、ニューヨークにCBD製品が戻ってくるのもそんなに遠い未来ではないと期待している。

しかしFDAがCBDの利権を独り占めしようとしているという様に見えなくもないので、そこの動きは今後注視したいところだ。

日本もCBDが製品として出回り多くの人が医療目的で使用し始めている以上、なんらかの規制が必要になってくるだろう。

また輸入されたカンナビノイド製品の検査が出来る制度もそろそろ必要なのではないだろうか?