大麻ツーリズムを語る上でまず最初に挙がる都市はアムステルダムで、これはこれから先も決して変わることはないだろう。
しかし世界ではそれに続くものが出てきているのも事実である。。。
大麻ツーリズムはアムステルダム
大麻の個人での使用は非犯罪化されていオランダ、アムステルダムのコーヒーショップでは、ユーザーは安全に大麻を購入し使用することが出来ます。
おしゃれなラウンジやカフェの様なところで高品質な大麻を購入し、逮捕のリスクもなく使用できるというのは世界中の大麻好きにとって魅力的な旅行先になっている。
しかし先に述べたとおり合法化されているわけではないこの国ではそれは決して喜ばしいことではないようで、アムステルダムの市長Femke Halsemaは観光客のコーヒーショップへのアクセスを規制するかも知れない考えを示している。
しかしこれもアムステルダムでは過去に何度も問題になっている点で、今回実際に市が規制に乗り出すかどうかは微妙である。
その規制の内容は世界で初めて嗜好大麻を合法化した国であるウルグアイの規制に近い。
ウルグアイでは嗜好大麻が合法化されており、ウルグアイ国民か居住する者のみはディスペンサリーで購入することが出来るが、海外からの観光客は購入することが出来ない。
その点についてはウルグアイ国内でも頻繁に議論の舞台にあがっているのだが、今のところは外国人へのその厳しい規制が、ウルグアイが未だに大麻ツーリズムの行き先などになっていない理由である。
カナダのポテンシャル
大麻に関する法律が、大麻ツーリズムに大きく影響してくるのは前章でなんとなく分かってもらえただろうと思う。
カナダでは実店舗やオンラインで合法の嗜好大麻が販売されており、それが観光客にとって一つのアトラクションになっている。
政府や州に営業を許可されたディスペンサリーはほぼ全ての大都市にあり、購入するのにカナダ人やカナダの住人である必要はなく、パスポートなどの身分証めの提示で購入することが出来る。
州によってちがう年齢制限があり、一度に所持できる最大量は30グラムまでとなっている。
カナダは新しいアムステルダムになるのか?
カナダもアムステルダムも大麻ツーリズムを提供している事に関しては同じだが、やはりその中身は上記でも述べたように少し異なっている。
皮肉なことに完全に合法化されているカナダだからこそ細かな規制がしっかりとあるのも事実で、例えば大麻の使用場所に関する厳しい規制のお陰で、カナダではアムステルダムの様にカフェで気軽に大麻を楽しめるようなサービスは未だに提供することが出来ない。
それでも何とか法の抜け道を探し、出来るだけ理想に近い形で運営しようとしているビジネスオーナーもおり、大麻をレクリエーション、レジャー、ウェルネスなど様々なところで活用することにより注目を集めようとしているケースも少なくない。
旅行会社やウェブ作成会社、ツアー会社、宿泊業者、音楽やフェスなどを企画するイベント会社なども自社のビジネスと大麻を絡めてまた新しい可能性を見つけ出そうとしている。
これからカナダのレストランやバー、カフェやイベント会場などで大麻製品を購入し使用することが出来るようになるのも時間の問題と考えられており、実際にカナダのカンナビスビジネスに関わる人は既にその事を見据えて行動しているのだ。
いまカナダでは大麻の販売店が急激に増えており、国内どこでも気軽に大麻が手に入るという環境が整いつつある。
どうやらそれはアムステルダムの様なカフェスタイルの大麻ツーリズムとはまた違った魅力を見せていようだ。
まとめ
ツーリズムに大麻が頻繁に使われるようになるということは、その国で大麻が一般化してきている証拠の一つと言えるでしょう。
大麻を使用する場所などに関する規制が変わり、新しいビジネスが生まれればそのに対する”常識も”変わっていくのだ。
合法化前の時代から考えてみれば大麻ツーリズムというのは決して新しいものとは言えないが、法律面で見ると大麻ツーリズムというのは全く新しいものなのである。
これからカナダでもその規制緩和が起これば、今までアムステルダムでも見ることが出来なかったような新しい大麻ツーリズムが誕生するのかも知れない。