アメリカ DEA(薬物取締局)が大麻の再スケジュールに関する公聴会を開催
アメリカの薬物規制における大麻の法的な取り扱いをめぐる議論が、重大な転換点を迎えています。DEA(薬物取締局)は2024年12月2日午前9時30分(米東部時間)、連邦規制薬物法における大麻の分類を、現行の最も厳しい「スケジュールI」から「スケジュールIII」に変更する公聴会を開催します。 現在、大麻は連邦規制薬物法(CSA)において「スケジュールI」に分類されており、乱用の可能性が高く、医療上の利用が認められず、医学的監督下での安全性に欠けるとされる物質として扱われています。この分類により、大麻はヘロインと同等に扱われ、連邦法下で使用や研究が厳しく制限されている状況となっています。 2024年5月21日、司法省は保健福祉省(HHS)の勧告を受け、大麻を「スケジュールIII」に移行する意向を発表しました。HHSは、大麻には一定の医療上の利用価値があり、スケジュールI物質と比較して乱用の可能性が低く、依存のリスクも低いと判断しました。 大麻をスケジュールIIIに再分類することは、アメリカの大麻の規制管理における大きな転換点となります。この変更により、大麻事業の税負担が軽減され、研究リサーチの機会が拡大し、使用をめぐる偏見も軽減されるものと予想されています。ただし、これは大麻の完全な合法化を意味するものではなく、製造、流通、所持は一定の条件下で依然として刑事罰の対象となります。 12月2日の公聴会の目的は、手続き上の予備的な会合として位置づけられております。法的および運営上の問題に取り組み、今後の手続きの基盤を築くものとされ、証人の証言はこの会合の対象ではありません。 この公聴会に興味のある人は、薬物取締局(DEA)のウェブサイトでライブストリーミングをごランになる事が可能です。DEA本部での参加は、事前に承認された資格を持つ関係者とメディアに限定されることになっています。 大麻合法化活動家のニコラス・バレト氏は、「この公聴会は大麻の歴史における重要な転換点を示している」と述べ、透明性の確保を求めております。 12月2日の公聴会は、長期にわたる規則制定プロセスの最初の一歩に過ぎません。科学的証拠、公衆衛生への影響、市場の動向を詳細に検討する証拠に基づく審理が今後予定されています。 最終的な規則の確定時期は、公聴会の数や複雑さ、政治的状況など、さまざまな要因に左右されることになりますが、最も早い場合、2025年に実質的な決定がなされる見込みとなっています。 Reference: DEAライブサイト、Regulations.gov、DEAプレスリリース、Nicholas Barreto Instagram、Cannabis Freedom Tour