2018年10月17日、ウルグアイに続き世界で2番目にカナダが嗜好大麻を合法化した。
日本でもテレビやインターネットなどでニュースが伝えられ様々な意見が飛び交ったのでその一部を振り返ってみたいと思う。
日本国内での報道
インターネットの発達とともに海外での情報も昔より簡単に入手出来るようになった。
また海外に出る日本人も昔よりは多くなりニュースの均一化は30年前と比べればその差は一目瞭然だろう。
しかし戦後敷かれた大麻取締法の影響は大きい。
大麻が厳しく取り締まられている日本ではやはり受容的な声は少なく、危険性を煽ったりするような意見が多く見られた。
その様な意見の中には科学的根拠も一切なくただ大麻に関するイメージのみで語られているものすらあった。
「近い将来カナダでは大麻中毒者が増加する」などの記事であった。
またカナダが合法化に至った理由として「使用者があまりにも増えすぎた為に仕方がなく合法化した」などがあった。
えっ? 仕方なく合法化?
は? バカなの?いやいやっ! (#-_-)/
嘘はダメでしょwww
2019年4月現在未だに日本では医療大麻合法化すら起こっていない。
その一方でカナダでは早くも2001年に合法化した。
一番最初に導入された医療大麻ライセンスはMMAR
the Marihuana for Medical Access Regulations と呼ばれるものだった。
その後2013年のMMPR
the Marihuana for Medical Purposes Regulations ,
2016年のACMPR
the Access to Cannabis for Medical Purposes Regulations と続いた。
CTV News
カナダが大麻を合法化した本当の理由
なぜカナダはいち早く医療大麻を合法化させ2度もライセンス制度の見直しをしたのだろうか?
本当に日本のメディアが言う通りどんどん増えていく大麻使用者にカナダ政府が対応してきた結果なのだろうか?
答えはNOである。
まず2度も制度の変更が行われた原因だが、それは国民の権利と大麻の医療効果を認める最高裁判所と合法化されるのを何とか食い止めようとしたカナダ政府であるといえるであろう。
当時のカナダ政府は政治的理由から大麻は合法化しないと明言し、また大麻の医療効果も認めてはいなかった。
しかしカナダ国民の間では当時から大麻の医療効果はある程度知られていたので病気にかかると大麻を使用し始め、それによって逮捕される者も少なくはなかった。
だから医療目的での大麻合法化は最早起こるべくして起こったと言ってもいいだろう。
日本では裁判所が大麻取締法を尊重し続けるが、カナダでは裁判所がカナダの大麻取締法にNOとを突き付けたとも言えるのだ。
2019年現在の日本
で、日本はどうだろう?
令和という時代になった2019年現在も未だ「ダメ、ゼッタイ」と繰り返し続けている。
そして世界中では毎日のように大麻の医療効果に関する論文が発表されている。
日本の様に国会で大麻合法化に関する議論すらされていない国など世界を見ても珍しいぐらいである。
それなのに大多数の政治家、裁判官、検事、弁護士…いや、国民までもが世界中で大麻が合法化されているのを知らないフリをして生きている様にすら見える。
その結果起こっている事は国民のドラッグに対する知識不足である。
日本は違法なんだから知識などいらないと考える人が多くいるようだが一度考えてみてほしい。
違法である事によって人間はドラッグの使用を辞めましたか?
あなたの知り合いが絶対に一生ドラッグを使わないという保証はありますか?
そう。ドラッグの知識は使用者の為だけのものでは無いんです。
それだけではない。
カナダ、アメリカをのように次々と新しい国が大麻ビジネスに参入していく中で、情報を遮断された日本人は知らない間にグリーンラッシュを見過ごしてしまうという状況になっている。
全ての物には一長一短があるだろう。
それは大麻も例外ではない。
しかし世界が合法化を進めている今こそ日本も話し合いを始める良いタイミングじゃないだろうか?