カナダの大麻に関わる実態・意識調査2022年度版 / Cannabis in Canada / By Shinji Ukita 大麻を使用する人々の習慣や大麻使用に関する行動についての詳細な情報を得るため、カナダ保健省は2017年から毎年Canadian Cannabis Survey(CCS)という調査を実施しています。大麻の消費量や医療や嗜好目的などの使用パターン、入手先や価格、大麻の影響下での運転といった公共の安全などについて調査しています。今年の「Canadian Cannabis Survey 2022」には去年までの質内容に引き続き、以下の3つが追加されました。ペットや人間による家庭内での大麻製品の誤飲事故について大麻に関する宣伝や広告への接触頻度についてコロナウィルス流行期間中(過去12ヶ月)の大麻消費の変化について今回の調査は2022年4月4日から6月20日の間に行われ、カナダの全州及び準州に住む16歳以上の人が対象で、調査結果は無作為に選ばれた10,048人からの回答に基づいています。 1. 大麻の害に対する知識や考え方 これら3つの質問について、大多数のカナダ人がこれらにリスクはあると回答しました。 大麻には害がある 毎日やほぼ毎日の大麻使用は精神的な健康問題のリスクを高める 10代は成人より大麻使用のリスクが高い 2. 大麻が身体に及びす影響、公衆衛生に及ぼす影響、 または安全に関する警告メッセージがある場所について 大麻製品のパッケージやカナダ保健省のウェブサイトに記載されている健康への警告メッセージを見たことがあるかどうかという質問。警告を見たと回答したのは29%、分からないと回答したのは11%で、いずれも2021年と変わっていません。警告を見たことがある人のうち、半数以上(55%)が「大麻の使用に関する害の知識が多少なりとも増えた」と回答。警告を見なかった人のうち、70%が「大麻の害について多少なりとも十分に知っている」と感じており、2021年(72%)より減少しています。 ペットや人間による家庭内での大麻製品の誤飲事故 ペットや人間が誤って大麻を摂取したことがあるか(例:大麻が含まれていることを知らずに何かを食べたり飲んだりしたこと)という質問に対し、誤飲があったと回答したのは1%でした。家庭内での誤飲を報告した人のうち48%がペット、23%が大人、22%が自分、13%が14歳以上の未成年と回答しています(複数回答可)。13歳未満の子どもの誤飲は、数が少なく推定できないため報告の対象外となっています。 大麻の受動喫煙について 過去30日間に大麻の煙や蒸気の副流煙にさらされた場所についての質問で、最も多かった回答が公共の場(44%)と、2021年の33%から増加しています。カナダに住む人の20%が家庭内で大麻の受動喫煙を経験した事があると回答し、2021年の17%から増加しています。また車内でも6%と、2021年の5%から増加しています。職場や学校でも、全体で7%が大麻の受動喫煙を報告しており、2021年の5%から増加しています。 3. 社会的な需要性 大麻を含む様々な嗜好品を摂取することに対する需要性に関する質問です。最も社会的に受け入れられる物質はアルコール、次いで大麻、その次にタバコとなっています。大麻を使用している人は、すべての嗜好品に対しての需要度が高い傾向にあります。 4. 危険性に関する認識 さまざまな嗜好品をたまに使うことに関するリスクがどの程度あると思うかという質問です。リスクは「リスクなし」「わずかなリスク」「中程度のリスク」「大きなリスク」「わからない」の5段階での評価されています。 一般的に大多数の人がアルコールや大麻をたまに使う程度では、リスクはない、あるいはわずかなリスクしかないと感じている一方で、タバコの喫煙やニコチン入りの電子タバコをたまに使うことは、大多数の人が「中程度のリスク」または「大きなリスク」があると感じています。 また日常的な使用についても尋ねたところ、タバコの喫煙(95%)、ニコチン入り電子タバコの使用(87%)、飲酒(77%)、大麻の吸引(75%)、大麻の喫煙(74%)、大麻の食事(64%)について、大多数の人が「中程度もしくは非常にリスクがある」と感じていることが明らかになりました。 過去12カ月に大麻を使用した人では、前述の物質を定期的に使用することで「中等度または大きなリスク」を感じる割合は2021年より少なくなっていました。 妊娠と授乳 妊娠中や授乳中に大麻を使用してもよいかどうか、同意するかどうかという質問に対し、過半数以上のカナダ人(86%)が「同意しない」と回答しています。これは2021年から変化はありません。 16歳から50歳の女性に対して行った、妊娠時の大麻使用についての質問では、大麻使用者の内、子どもの妊娠が分かり大麻の使用をやめたと答えたのが96%、母乳育児をした人では94%が子どもの授乳期間中に大麻を使用しなかったと回答しています。 これらいずれも2021年から横ばいとなっています。 大麻の使用とその影響下における弊害について 大麻の使用とその使用の影響下における弊害についての質問で、THC(δ-9-テトラヒドロカンナビノール)濃度の低い大麻製品の摂取は、大きな障害につながらないと答えた人は全体の42%、何らかの弊害があるという回答は19%、分からないとの回答が39%でした。過去12ヶ月以内に大麻を使用した人だけに同じ質問をした場合、大多数(70%)がTHCの濃度が低い製品は大きな障害につながらないと回答しましたが、9%がつながる可能性があると考え、21%が分からないと回答しました。 エディブル製品を使用した場合、効果を十分に感じるまでに最大4時間かかると回答した人が52%、そう思わないとの回答が10%、分からないという回答が38%でした。 大麻の吸引による使用の場合、効果はエディブルよりも長続きしないと回答した人は37%、長続きすると回答した人は10%、分からないと回答した人は53%でした。 大麻使用は習慣化するのか? 過去12ヶ月に大麻を使用したと回答した人のうち91%、大麻を使用していない人のうち89%と大多数が、大麻は習慣化する可能性があると考えています。 5. 大麻の使用 コロナウィルスの流行が大麻の使用に与える影響 過去12ヶ月間に大麻を使用した人に対し、コロナウィルスの流行により、大麻の使用量が前年から変化したかどうかという質問が行われました。 53%が同じ量の大麻を使用したと回答し、24%が使用量の増加を、23%が減少したと回答しました。コロナウィルスの流行による大麻の使用量の変化は主に若い年齢層に影響しており、25歳以上の大多数(57%)は、同じ量の大麻を使用していると回答しています。また21%がコロナウィルスの流行によって大麻の使用量が増えたと回答しています。 大麻の使用開始年齢 大麻を使用したことがあると回答した人に、初めて大麻を試した年齢や使用を開始した年齢に関する調査をしています。大麻使用開始年齢の平均は20.5歳で、2021年の20.4歳からほとんど変化していません。女性は男性よりも初めて大麻を試した年齢が遅く女性は21.2歳、男性は19.9歳という結果でした。大麻使用開始平均年齢の違いは、州や地域によっても差があり、18.5歳から21.3歳とい結果でした。 6. 大麻の使用頻度 過去12ヶ月間に大麻を使用したと回答したカナダ人に、使用頻度に関する質問をしたところ、約半数(52%)が月に3日以下の大麻使用と回答し、18%が毎日大麻を使用したと回答しています。6~19歳は20~24歳(30%)に比べ、月1回未満の大麻使用と回答した割合が高く(40%)、男性(29%)は女性(21%)に比べ、毎日またはほぼ毎日(週に5~6日)使用すると回答した割合が高くなっています。 7. 毎日もしくはほぼ毎日大麻を使用する人の割合 大麻の影響下にある時間数(大麻を使う通常の日) 大麻を使用した場合、通常1日に何時間「酔った状態」または「ハイな状態」で過ごすかを尋ねた質問で、1~2時間と回答した人は35%、次いで3~4時間(33%)、1時間未満(15%)、5~6時間(9%)、7時間以上(7%)という回答結果でした。 仕事の前や職場での大麻使用の頻度 過去12ヶ月以内に大麻を使用したと回答した人の内、大多数の66%の人が仕事中、または仕事前の2時間以内には摂取した事がないと回答しています。仕事中または仕事前に大麻を使用することはほとんどない(月に1回以下)と回答した人は14%、毎週またはそれ以上の頻度で使用すると回答した人は5%、大麻の使用により仕事を休んだ事があると回答したのは2%という結果でした。 大麻の及び大麻製品使用方法 過去12ヶ月以内に大麻を使用したと回答した人に摂取方法に関する質問を行い、最も多かったのが喫煙で70%でした。しかしこれは昨年2021年の74%より減少しています。その他には、エディブル52%、ベイプ31%、経口オイル18%、飲料16%、肌に塗るクリームなどが7%、ダブが6%という結果でした。 8. 使用した大麻製品の種類 それぞれ男性が乾燥フラワー(71%)、ハッシュ(22%)、濃縮物/抽出物(14%)だったのに対し、女性の方が低く乾燥フラワー(58%)、ハッシュ(13%)、濃縮物/抽出物(10%)という結果でした。その反対に女性のエディブル(57%)、飲料(22%)、クリーム・軟膏(12%)に対し、男性のこれらの製品の使用はエディブル(49%)、飲料(16%)、クリーム・軟膏(5%)に止まっています。 ベイプやオイル製品には男女別の差は特になく、それぞれ約33%と22%という調査結果でした。 自家栽培と手作りエディブル カナダ人全体の6%、過去12カ月に大麻を使用した人のうちの14%が、自宅またはその周辺で大麻草を栽培したと回答しています。自宅または自宅周辺で大麻草を栽培していると回答した人の平均株数は3.5株で2021年から変化は見られません。内訳は外での栽培の平均数は3.1本、室内栽培の平均本数は3.9本となっています。 大麻製品に含まれるTHC、CBDの含有量 過去12ヶ月以内に大麻を使用した人に、よく使用する大麻製品に含まれるTHCとCBDの相対的な量について調査を行なっています。31%の人がTHCが高くCBDが低い製品を好み、13%がCBDが高くTHCが低い製品を好み、12%がTHCとCBDの同レベル製品を選択していると回答しています。また8%がTHCのみを、2%がCBDのみを好むと答えており、17%がTHCとCBDの相対的なレベルが分からないと回答しています。 平均的な使用量 過去12ヶ月間に大麻を使用した人に、大麻を使用した際の1日の平均使用量について調査を行なっています。乾燥フラワーを使用した人の平均使用量は1.3グラムで、エディブルを使用した人の平均使用量は1.2パッケージという結果でした(カナダのエディブルは1パッケージあたりのTHCの含有量が最大10mgと制限されています)。またハシシ/キーフでは0.5グラム、ベイプもしくはペンカートリッジでは0,1mg、大麻飲料約362ミリリットル、大麻濃縮物/エキス0.3グラムという回答でした。 9. 大麻とアルコールやタバコを併用した事がある 過去12ヶ月間に大麻を使用した人に、大麻の使用と同時に他の物質を混ぜたり飲んだりして併用する頻度を尋ねた調査で、2021年と同様に、大麻との併用が最も多い物質はアルコールで、次いでタバコでした。大麻と違法なオピオイド(99%)、処方箋の覚せい剤(95%)、処方箋の鎮静剤(95%)、違法な覚せい剤(96%)、違法な幻覚剤・解毒剤(90%)と大多数が大麻とこれらの物質を併用した事はないと回答しました。 10. 大麻使用から感じられる様々な影響 過去12ヶ月間に大麻を使用した人に、大麻の使用が生活の様々な側面に与える影響について調査したところ、一般的には多くの人々が全てのカテゴリーにおいて、大麻の使用が有益であると回答しています。「やや有害」や「非常に有害」との回答は、身体の健康以外のカテゴリーでは10%以下でした。 大麻使用に関する専門家からの支援 生涯に1回以上大麻を使用したことがある人のほとんど(96%)が、大麻の使用について専門家の助け(治療やカウンセリングなど)が必要だと感じたことはないと回答しています。専門家の助けを受けたことがあると回答したのはわずか3%となっています。 家庭での大麻の保管場所 家庭内での大麻の保管場所についての調査で、自宅で大麻を保管している人のうち、最も一般的な保管場所は、鍵のかかっていない棚や引き出しで36%、チャイルドロック付き容器が25%、鍵のかかった容器が19%、開いた棚やテーブルが17%という回答でした。 11. 大麻及び大麻製品の入手経路 大麻及び大麻製品の入手先に関する調査では、61%が合法的なディスペンサリーから購入したと回答しており、2021年の53%から増加しています。一方、通常は違法なウェブサイトから大麻を入手していると回答したのは2%、違法なディスペンサリーから大麻を入手していると回答したのはわずか1%、ディーラーから大麻を入手していると回答したのは1%で、2021年の2%からさらに減少している事が明らかになりました。 12. 大麻の入手経路を決める基準 毎月の大麻の平均使用額 過去12ヶ月間に大麻を使用した人は、通常、毎月65ドル近くを大麻製品に費やしていると回答しています。また女性は男性よりも平均して大麻に費やす金額が少ないという結果が出ています。また過去30日間に大麻を使用したカナダ人に、過合法または違法な入手先からの大麻の購入にいくら使ったか尋ねた調査では、合法的なソースから大麻を購入するために約65ドル(2021年の55ドルから増加)、違法なソースから購入する為に19ドル(2021年の31ドルから減少)を費やしたとの結果が出ています。 平均購入単価 製品タイプ別に、1個あたりに支払った平均価格を調べた調査では、もっとも高かったのはカートリッジ/ベイプペンで38.64ドル、シャターやワックスなどの抽出物は35.32ドルでした。その他の製品タイプの平均単価は、乾燥フラワーが1グラムあたり8.79ドル、エディブルが1パッケージあたり6.18ドルでした。 13. 大麻使用と運転 大麻使用と運転について調べた調査で、回答者全員に、大麻摂取後2時間以内の人が運転する車に同乗したことがあるかを調査しました。 大麻を使用後2時間以内に自動車を運転した人とその頻度 過去12ヶ月間に大麻を使用した人に、大麻を使用してから2時間以内の運転について、また4時間以内の運転について尋ねた調査で、過去30日以内に行ったと回答した人には、運転前に使用した大麻の種類についても質問しています。過去12カ月間に大麻を使用したことがある人のうち、23%が、大麻を使用してから2時間以内に運転したことがあると回答しました。その中で37%が過去30日以内に、28%が過去12ヶ月以内に、35%が12ヶ月以上前にそうしたと回答しました。過去12ヶ月以内に大麻を使用した人のうち、14%が、人生のある時点で大麻を摂取してから4時間以内に運転したことがあると回答しました。このうち、過去30日以内が32%、過去12か月以内が37%、12か月以上前が31%であったと回答しています。 大麻を使用した後に自動車を運転した理由 大麻を使用してから2時間以内、または大麻を摂取してから4時間以内に運転したと回答した人に、大麻使用後に運転した理由を尋ねた調査で、回答は「障害を感じなかったから」(84%)、次いで「慎重に運転できると思ったから」(19%)、「運転するのが近くだったから」(17%)、「代替手段がなかったから」(10%)、「警察に捕まると思わなかったから」(10%)、「その他」(5%)となっています。 大麻を使用してから2時間以内の人が運転する車への同乗 過去2時間以内に大麻を使用した人が運転する自動車に同乗したことがあるかどうかを尋ねた調査で、21%の人が生涯のある時点で同乗した事があると回答しています。 運転に関する警察とのやりとり 過去12カ月間に大麻を使用した人の1%が、大麻の影響下での運転で警察機関とのやりとりがあったと報告しています。 大麻の使用と運転に関する意見 大麻の使用が運転にどのような影響を与えるかについて、人々に意見を求めた調査では、82%の人が「大麻の使用は運転に悪影響を及ぼすと思う」と回答しました。また76%が大麻の使用が運転にネガティブな影響を与えると感じ、13%が「場合による」、6%が「運転に影響しない」と回答しました。大麻を摂取した後、再び運転しても大丈夫になるまでの時間についての意見を求めた調査も行われました。最も多かった回答が「わからない」で34%、次いで「8時間以上」が21%、「3時間~5時間弱」が16%、「5時間~7時間弱」が11%、「7時間~8時間弱」が7%となっています。大麻を吸引した直後に運転しても大丈夫と回答したのは2%でした。エディブルの場合「わからない」が36%、次いで「8時間以上」が31%、「3時間~5時間弱」が10%、「5時間~7時間弱」が9%、「7時間~8時間弱」が8%でした。 大麻影響下での運転がバレる可能性についての意見 飲酒運転や大麻の影響下で運転した場合、警察に捕まる可能性はどの程度あると思うかを問う調査が行われました。可能性は、「まったく可能性がない」「可能性がない」「やや可能性がある」「可能性がある」「非常に可能性がある」の5段階で評価されました。ほとんどの人が、アルコールや大麻の影響下で運転した場合、警察に捕まる可能性が「やや高い」と考えておりそれぞれ42%と39%でした。また、アルコールの影響下で運転した場合に「捕まる可能性が高い」または「極めて高い」と考えている人が43%であるのに対し、大麻の影響下で運転した場合は4分の1以下の24%にとどまりました。 14. 医療目的での大麻使用 医療目的での大麻使用は、「病気・障害に関連する症状の治療または改善のために使用される大麻」と定義されており、16歳以上のカナダ人の13%が医療目的で大麻を使用していると回答しています。調査では、過去12カ月間に医療目的で大麻を使用したかどうかを尋ねた際、その使用が医療従事者の処方箋によるものかそうでないものかを明記することも求められました。医療目的で大麻を使用した人の4分の1以上の27%が医療従事者からの処方箋がある状態で使用したと回答しています。医療目的で大麻を使用した人の大多数(73%)は、医療従事者からの処方箋を持っていないと回答しました。 他の医薬品の使用状況の変化 医療目的の大麻使用により、他の薬の使用を減らすことができたかどうかを尋ねた調査で、大麻の使用によって他の薬の使用を減らすことができたと回答した人は53%でした。 医療目的での大麻の使用頻度 過去12ヶ月間に医療目的で大麻を使用した頻度を尋ねた調査で、最も多い頻度は「毎日」で31%、次いで「月に1日未満」で21%、「月に2~3日」は17%という調査結果でした。 医療目的での大麻の使用方法 医療目的での大麻の使用方法を調べた調査で、最も多かったのは経口用の大麻オイルで51%、次いで喫煙とエディブルで共に39%、皮膚に塗る21%、ベイプが19%、ベポライザーが10%、ドリンクが10%、ダブが6%の順番でした。ベイプもしくはベポライザーを使用したと回答した人に、使用した大麻製品の種類とデバイスについて尋調査で最も多かった大麻製品は、液体の大麻オイル/エキスで70%、次いで今で47%、固形の抽出物で27%でした。デバイスに関する調査では、ベイプを使用している人のうち、使い捨てではないデバイスを使用していると答えた人が最も多く66%、次いで使い捨てのデバイスで24%、使い捨てと使い捨てでないデバイスの両方を使用していると回答したのが9%でした。 医療目的で使用する大麻製品の種類 過去12ヶ月以内に医療目的で使用した大麻製品について尋ねた調査で、最も使われた三種類は経口用の大麻オイルの51%、乾燥大麻の41%、そしてエディブルの35%という結果でした。またこれらの製品の使用頻度に関する調査で、乾燥大麻の場合、毎日/ほぼ毎日使用と答えたのが46%、次いで毎週使用で22%、毎月使用が16%という調査結果でした。経口様カンナビスオイルの場合、毎日/ほぼ毎日使用と答えたのが36%、次いで毎週使用で24%、毎月使用が21%でした。 医療目的で使用する大麻製品に含まれるTHC、CBDの含有量 医療目的で使用する大麻製品のTHCとCBDの相対的なレベルについて尋ねた調査で、29%はCBDが高くTHCが低いと答え、17%はTHCが高くCBDが低いと、14%はTHCとCBDが同レベルと、17%はCBDのみの製品を使用すると答え、10%は異なる製品を混合して使用すると答え、3%はTHCのみの製品を使用すると回答しました。THCとCBDの相対的なレベルがわからないと回答したのは9%でした。 医療目的で大麻を使用する日の平均的な量 医療目的で大麻を使用する日の平均的な使用量を調べる調査が行われ、乾燥大麻の場合の平均的な使用量は1.7グラムでした。エディブルでは1.3パッケージ、カートリッジ/ベイプペン10mg、ハシシ0.5グラムという結果でした。また経口オイルを使用した人の一日の平均的な使用量は1.1mlでした。 15. 医療目的での大麻製品の入手経路 医療目的で使用する大麻製品を普段どこで入手するかを調べる調査で、最も多く回答されたのは合法的なディスペンサリーで45%、次いで合法的なオンラインショップ(医療用販売を認可されたカナダ保健省のライセンス生産者)で17%、合法的なオンラインショップ(嗜好用)で11%となっています。自分で栽培した、または誰かに栽培してもらったと回答した人は8%、友人からと回答した人は5%、家族からと回答した人は5%、違法なオンラインショップから購入したと回答した人は3%でした。通常、カナダ保健省の認可を受けた生産者から大麻を入手している人のうち、69%が、今後も大麻を販売する合法的な小売店ではなく、医療用として認可された生産者から直接大麻製品を入手すると回答しています。 医療用大麻の平均購入価格 医療目的で大麻を使用する人たちの、1カ月の平均的な購入額は約74ドルでした。合法と非合法のソースに分けた場合、合法的なソースからの大麻の購入に費やした平均額は75ドル、違法なソースからの大麻の購入に費やした平均額は18ドルでした。また、現在、医療大麻が加入している保険で適用しているかどうかも尋ねましたが、ほとんどの人(91%)が、適応していないと回答しました。3%の人が「完全に保険に適応している」、5%の人が「部分的に適応している」と回答しました。 医療大麻製品の平均購入単価 十分な回答が得られたため推定値を導き出すことができたのは、乾燥大麻のみで、平均単価は1gあたり7.99ドルでした。 医療目的での大麻使用と運転に関する意見 医療目的での大麻の使用は運動脳猟区を低下させるかという質問をしたところ、医療大麻を使用している人の半数以上の52%から「はい」と解答がありました。また26%は「場合による」、15%は「いいえ」、7%は「わからない」という回答でした。また、同じ人に、大麻を吸ったり吸引したりした後、医療目的の大麻を飲食した後、運転しても大丈夫なまでの時間について意見を聞いたところ、回答は以下の様になりました。20%が大麻を吸ったり、ベイプしたりした場合には、「3~5時間」必要と最も多く、次いで「8時間以上」15%、「5~7時間」12%となりました。ちなみに「医療目的の大麻を吸引した直後に運転しても安全」だと回答した人は5%、いつ運転しても安全か「わからない」と回答した人は22%でした。大麻エディブルの場合は、最も多かったのが8時間以上で31%、次いで7~8時間で13%、5~7時間で12%となりました。大麻エディブルを「摂取した直後に運転しても大丈夫」だと回答した人は3%、いつから運転しても大丈夫なのか「わからない」と回答した人は21%でした。 医療大麻使用後の運転とその頻度 医療目的で大麻を使用した後の運転についての調査では、大麻の使用方法によってそれぞれ聞き込みが行われ、大麻を吸引してから2時間以内に、もしくはエディブルを摂取してから4時間以内に車の運転をした事があるかという質問内容でした。生涯のいつかの時点で、大麻を吸引してから2時間以内に車の運転をした頃があると答えた人は18%でした。エディブルを摂取してから4時間以内に車の運転をした事があるかという質問をしたところ、13%の人が生涯のいつかの時点で行った事があると回答しています。医療大麻使用後の運転をするのは女性より男性の方が多い傾向にあり、大麻摂取後2時間以内に運転をした事がある男性は22%であるのに対し、女性は15%でした。またエディブル摂取後4時間以内の運転も同様に、男性が19%で女性が10%という結果でした。 参考サイト:Government of Canada「Canadian Cannabis Survey 2022」