ブリティッシュ・アメリカン・タバコ社、カナダの大麻企業 Organigram社との戦略的パートナーシップ強化へ

カナダの大手大麻企業であるOrganigram Holdings Inc.は、ロンドンに本社を置くブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)から1億2,460万ドルの投資を受けることを発表しました。既にBATはOrganigram Holdings Inc.の18.8%の株式を所有しており、今回の投資により、BATの議決権付き普通株式の所有権は30%に拡大し、総株式持分は45%に増加します。この発表後、Organigram Holdings Inc.の株価は約19%上昇しました。

この投資により、Organigram Holdings Inc.は、カナダ国外での事業展開を可能にするだけでなく、長期的かつ持続可能な成長のための財務基盤を強化する事になります。またこれにより、主力事業を拡大するために投資を行い、オペレーションを最適化し、コスト削減の効率を実現し、それにより収益性の向上を加速させることが可能となります。

2021年以降、BATは「Beyond Nicotine」というキャンペーンを行っており、その一環として、大麻産業において複数の投資を進めています。2022年にはドイツの大麻企業「Sanity Group GmbH」にも投資を行い、少数の株式を取得しています。

Organigram Holdings Inc.は、「Edison」や「Big Bag O’ Buds」などのブランドで知られており、多種多様な商品を販売しています。Organigram Holdings Inc.の直近の4半期報告書によると、同社の人気の高いブランド「SHRED」の製品は、過去12ヶ月間で約1億9000万ドル(約207億円)の小売売上を記録しています。また同4半期報告書内で、花穂の価格の下落、販売コストの上昇、カナダ保健省がエジソンジョルツのような「摂取可能なエキス」の販売を一時差し止めた事による純収入と利益率の低下を訴えています。

1億2460万ドルの投資の大部分は、地理的拡大を含む新たな機会に焦点を当てた、ジュピターと名付けられる戦略的投資プールの設立のために使用される事になっており、Organigram社のCEO、Beena Goldenberg氏はプレスリリースで、以下のように述べています。

「この投資は、既に強固な財務基盤を更に強化し、私たちOrganigram社をトップの大麻企業として成長させる事になるでしょう。また、これによりOrganigramとBATの戦略的パートナーシップが一層深まり、BATの国際的な事業力と科学的な専門知識を活用し続けることに期待しています。ジュピター、戦略的投資プールは、Organigramの成長スピードを加速させ、地理的、技術的、および製品の拡大を促進するものと見込まれています。」

参照: BAT「BAT to Strengthen Strategic Partnership with Organigram」、Organigram「Organigram Announces C$124.6 Million Investment from BAT and Creation of “Jupiter” Strategic Investment Pool」、STRATCANN「Global tobacco giant ups investment in Canadian cannabis producer Organigram」